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上場までの手順(申請期の3期前)のスケジュール表

上場までの手順(直前前々期)のスケジュール表

■スケジュールで学ぶHow To IPO

申請期の3期前直前々期直前期申請期

申請期の3期前
01
IPOコンサルタントの選定

IPOについて豊富なノウハウをもったコンサルタントを選定します。

その上で、株式公開のメリット・デメリットの説明をしっかりと受け、「我が社はIPOすべきかどうか」を慎重に判断してください。

IPOコンサルタントは、そのノウハウを活かして、IPOに向けたスケジュール管理、予備調査への事前対策、証券会社・監査法人への対応指導、IPO関連コストの削減提案等を行います。公認会計士のIPOコンサルタントの場合、監査法人の行うショートレビューへの事前対策(プレショートレビュー)も対応可能です。

02
株式公開準備担当者の選任

社内で株式公開準備の実務を行う担当者を決めます。IPO実務の経験者が社内にいない場合、IPOコンサルタントからアドバイスを受けながら、IPO準備の実務を進めていくこととなります。ベンチャー企業の場合、通常は株式公開準備担当者は1名であることから、あえて株式公開準備室の名称は付さないケースもあります。また、当初は経営企画室や経理部のスタッフが兼ねるケースもよく見受けられます。場合によっては社内横断的なプロジェクトチームを作ることもあります。

03
事業計画の策定

ビジネスモデルの詳細を詰め、市場規模の動向・シェアの確保状況・経営リソースの制約等を見極めながら、企業の成長予測を年度ごとの数値に落とし込みます。市場規模の動向については、シンクタンク等に調査を依頼することもあります。通常は5年間の長期計画、3年間の中期計画、単年度の計画を策定します。なかでも利益に関する計画が中心となります。利益計画は、単に損益計算書の利益を予想するだけでなく、資金計画、人員計画、設備投資計画等と整合性のある立体的なものを策定する必要があります。

いままで特に経営理念を持たなかった会社では、事業計画の策定がコーポレートアイデンティティの見直しのきっかけとなり、事業計画の策定と同時に経営理念を明確化するケースもよく見受けられます。

なお、策定に当たって参考とした業界資料や予測指標等は後日計画とともに提出が求められる可能性があることから、しっかりと保管しておく必要があります。

04
過年度のデータ収集

退職した役員の経歴および退職に至った経緯、従業員の入退社の状況、新事業の開始年月、事業所の新設・撤退の状況といった過去のデータを収集します。従業員は正社員とパートは区別しておくべきです。これらのデータはⅠの部Ⅱの部の作成で必要となります。

また、株主総会議事録、取締役会議事録、計算書類等(貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書注記表事業報告)等法定の書類については法定の期間保存しておく必要があります。「議事録は登記に必要なものしか作ってないよ」なんていうのは論外といえます。

過年度の文書やデータは時間が経つと散逸しかねないことから、文書管理規程を定めたうえで、ルールに則って保管することが肝要です。管理担当部署を決めた上で、ファイルに保管年限を明示して、しっかりと管理しておきましょう。過去の株価算定書、株主総会招集通知、官報公告なども同様に散逸の危険があることから、しっかりとファイルしておく必要があります。

05
株券の回収

上場準備会社は株券を発行していないのが通常ですが、なかには株券を発行している会社もあります。一方、上場会社は株券を電子化しているため、株券不発行会社となります。上場準備においては、定款を変更し株券不発行会社となり、発行済の株券を回収する必要があります。

詳細は株券不発行の項を参照してください。

06
商標権等チェック

会社の商号や製品・サービスの名称が他人が押さえている商標とかぶる場合、商標権侵害のおそれが生じ得ます。そこで、将来の紛争の芽を事前に摘んでおくという観点から、商標に詳しい弁理士に依頼し、リスクの程度をチェックしてもらうと共に、押さえることができる商標はコストを勘案しつつ商標登録申請を行います。商標以外にも特許権等知的財産権の帰属について早めの対応が必要となります。

個人事業から始まった研究開発型ベンチャーの場合、知的財産権を社長名で申請しているケースがあります。できるだけ早い時期に、権利を会社に移転すべきです。

07
資本政策の策定

IPOを意識した資本政策案を策定します。たとえば、将来的にVCからの資金調達が必要であれば、オーナーのシェア低下に備えて、事前にストックオプション(新株予約権)を発行しておきます。この時期は株価算定をしても高い株価がつかないのが通常です。だからこそストックオプションを発行すべきといえます。なぜなら、行使価額を低く設定できるからです。

なお、資本政策の策定に先立ち、事業計画を策定することが欠かせません。事業計画のない資本政策は、まさに「絵に描いた餅」です。

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08
内部統制の整備

ベンチャー企業は内部統制が整備されてないのが通常です。IPOを意識して内部統制を整備していく必要があります。一朝一夕にはできないことから、時間をかけて一つずつ積み重ねていくこととなります。

なお、監査法人の予備調査の結果、内部統制が未整備の箇所について、多くの指摘事項を受けるのが通常です。この指摘事項が、のちのち引受審査上場審査においてマイナスの影響を与えるおそれがあるため、監査法人の予備調査を受ける前に、監査法人出身で株式公開準備の経験のある公認会計士等に依頼し、ある程度の内部統制の整備を図っておく企業もあります。

09
管理部門スタッフの充実

まず、財務と経理のスタッフの分離が必要です。現金預金を取り扱いながら会計システムにアクセスできるのであれば、不正の発生する可能性が高いからです。

また、連結決算が必要な会社では、連結実務に長けたスタッフの手当も必要となります。スタッフだけでなくマネジメント層も同様です。

さらに、管理職はCEOの判断を財務的にサポートするだけの能力を有している必要があります。いわゆるCFOです。また、内部監査室や経営企画室の人材も手当てしなければなりません。ベンチャー企業ではおろそかになりがちな部門だけに、IPO準備とともに充実させていく必要があります。

10
規程の整備

ベンチャー企業では規程などないところが大半です。規程というのは、いってみれば「約束事」です。まずは業績拡大が最優先であり、内部管理はその場しのぎで対策を取ってきた会社がほとんどかと思います。しかし、会社内の様々な約束事を文書化するとともに、内部管理のために意識的に約束事を作り上げていくことで、組織的な経営が可能となってきます。

一度にすべての規程を作ろうとしても、作業量の多さにうんざりして投げ出してしまいかねません。まずは、基本的な規程について、市販の規程集を参考に、会社の実態に応じて作り替えてみましょう。ある程度整備できてきたら、順次規程の数を増やしていけばよいのです。

11
内部監査スタート

内部監査室等の部署を設けて、内部監査担当者により内部監査を実施します。内部監査担当者は1年間の内部監査計画を策定します。内部監査計画はローテーションにより各部門がもれなく対象となるように策定するとともに、重要性の高い部門については重点的に監査対象に選定されることとなります。計画に従い、通常は事前通知を経た上で、内部監査を実施します。場合によっては、抜き打ちによる監査を行うこともあります。監査に際して監査調書を作成するとともに、監査結果は監査報告書にまとめられた上、監査対象となった部門の責任者に交付されます。場合によっては、取締役会での報告事項となります。監査対象となった部門の責任者は、指摘事項があった場合は、改善のための方策を示すこととなります。実効性を高めるためには、改善の目標時期を明示すべきといえます。

内部監査担当者は単独で業務を行うのではなく、公認会計士又は監査法人の行う外部監査や監査役の行う業務監査・会計監査と連携して業務を遂行することで、より効果的な監査が可能となります。その観点からは、内部監査計画立案時から連携するのが望ましいといえます。

12
管理会計の導入

内部管理の観点からは、商品やサービス、顧客毎に原価・利益を集計する必要が生じます。部門が複数に分かれていれば部門別損益計算が必要となりますし、製造部門があれば原価計算制度を導入する必要があります。

(部門別損益計算について)
会社の業績への貢献度を各部門に分けて把握できる体制を整備する必要があります。いわゆる部門別損益計算の導入です。これは主として部門業績の把握といった管理会計上の観点から行われるものです。各部門の共通費は本部経費として把握するか、なんらかの配賦基準を定めて配賦するか悩むところですが、その共通費が当該部門長の管理が不能な費目であれば、配賦しても意味がないといえます。なお、部門別損益計算は予算の策定と密接な関連があります。すなわち、予算を部門別に策定した場合、実績のデータも同じく部門別に把握できなければ、予算を策定した意味がありません。また、共通費の配賦の有無や配賦する場合の配賦基準についても予算と実績は歩調を合わせる必要があります。

(原価計算について)
製造業の場合、原価をしっかりと把握するため、原価計算制度を導入する必要があります。原価管理の観点から標準原価計算制度を採用したり、予定原価を導入したり、間接費の配賦方法を改めたりする必要が生じることもあります。会計処理と密接に連動する問題であることから、通常は監査法人(公認会計士)と相談しながら制度を導入していくこととなります。システム導入が不可避であるケースも少なくなく、間接費の配賦基準や財務会計システムとのインターフェイス等頭を悩ます場面を少なくありません。

このように、管理会計は内部管理のための会計です。一方、財務会計は外部報告のための会計です。管理会計と財務会計は目的が異なることから、両者は明確に峻別する必要があります。

13
関係会社の整理

子会社の販社や製造子会社、新事業を手がけるために作った子会社等について、別会社でなければならない理由が明確にあるものを除いて、合併等を通じて統廃合していきます。また、不採算事業や赤字会社については売却等により経営資源の集中化を図る必要があります。

もっとも、「会社・事業の統廃合をしましょう」と口で言うのは簡単ですが、通常はさまざまなトラブルの種に発展してしまいがちといえます。なぜなら、①統廃合は責任問題につながる、②ヒトの異動を伴う、からです。社長の強いリーダーシップが必要となるところです。

14
役員の選退任と組織図の見直し

役員を社長の親族で固めていたり、監査役に社長の配偶者や親族が就任していると、コーポレートガバナンスの実効性が疑問視されることとなります。ショートレビューでの指摘や主幹事証券会社の指摘により問題とされる役員の退任が求められることとなります。

特別利害関係者との取引の洗い出しも行います。その際に、利益相反取引の承認決議がないことが指摘されるケースがよく見受けられます。

また、部門責任者の兼任関係の解消も求められます。この場合、縦の兼任関係は問題視されませんが、横の兼任関係については内部牽制の実効性確保の観点から解消が求められます。

15
規程の運用

規程はただ整備するだけでは不十分です。整備した規程に書かれてある内容を、日々の業務でひとつひとつ実行していく必要があります。

規程の運用状況は主幹事証券会社のチェックを受けます。目標とする市場や主幹事証券会社のスタンスにもよりますが、最低でも1年間以上の運用状況をチェックされます。

16
予備調査

監査法人(公認会計士)は外部監査の開始に先立ち、会社の状況を理解するとともに上場に向けての課題を把握するため、予備調査を行います。予備調査は別名ショートレビューや短期調査等と称され、実施後、報告書の形で問題点の指摘が行われます。予備調査により指摘を受けた事項の重要性次第では、監査契約の締結が見送りになるケースもあります。

予備調査は監査契約締結に先立ち、かならず通らなければいけないチェックポイントです。監査を受けていることが上場の必須条件である以上、予備調査は株式公開の必須条件となってきます。

17
外部監査人の選定

IPOに際しては、会社の決算が適正である旨、専門家からお墨付きをもらう必要があります。その役割を担うのが監査法人や公認会計士です。公認会計士が個人の立場で監査証明をだすことも可能ですが、審査体制の充実した監査法人の方が外見的な信頼感があることから、外部監査人として監査法人が選任されるケースがほとんどです。また、①証券取引所や主幹事証券会社が小規模の監査法人を好まないこと(この傾向はライブドア事件以降拍車がかかったといえます)、②将来的に国外へ拠点を広げる場合にワールドワイドな対応が期待できることから、海外のビッグファームと提携している三大監査法人の存在感が際だっているのが現状です。

なお、監査証明は直前期と直前前期の2期分必要(タイミングによっては申請期の中間決算の監査証明も必要)となります。そこで直前前々期において外部監査人を選任することとなります。外部監査人の選任が遅れたばっかりにIPOのタイミングがずれ込むケースはよくあります。

18
事業計画の見直し・次期の予算の策定

事業計画の策定後、外部環境の変化やビジネスモデルの変更等が生じた場合、事業計画の見直しが必要となります。また、次期の事業計画をベースに来期の予算を策定します。予算は売上だけでなく、費用についても見積もる必要があります。また、資金についても見積もる必要があります。

19
会計方針の変更

予備調査(ショートレビュー)の結果、会社が従前から採用していた会計方針が、一般に公正妥当と認められる会計基準に準拠していない場合、会計方針の変更が必要となります。ベンチャー企業のほとんどがいわゆる税務会計(法人税の申告のために採用した会計処理)を採用していることから、会計方針の変更は不可避となるケースがほとんどです。その結果、賞与引当金や退職給付引当金等の計上を求められるとともに、市場性ある有価証券の時価評価、税効果会計、減損会計、企業結合会計、ストックオプション会計等が適用されます。また、消費税の処理についても税込処理から税抜処理への変更が必要となります。

20
棚卸

製品・商品の在庫がある場合、実地棚卸をする必要が生じます。単にカウントするだけでなく、あわせて長期滞留品の有無や評価減の必要性の有無についての検討も必要となります。

21
棚卸の立会

会社が実施する棚卸に外部監査人である公認会計士が立ち会うこととなります。


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専門家だからできるアドバイス

申請期の3期前はここがポイント

●第三者割当の際やストック・オプションの行使価額に、旧商法の額面をひきずって、特に深い理由がなく5万円で増資するケースがよく見受けられます。第三者割当時やストック・オプションの設計時には必ず株価算定書を取得するようにしましょう。

●代表取締役の親族が取締役や監査役を兼ねている場合、原則として親族の方にお辞めいただくことになります。もっとも、例外もあります。勤務実態やコンプライアンスの確保がどれぐらい保たれているのかが判断基準といえます。

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